BLOG ブログ
2023/09/15
- その他
社員教育に使える助成金の種類と活用でのメリット・デメリット
社員の知識や技術の向上は、企業の成長へとつながります。
労働人口の減少にともなって、新規採用に苦戦する企業も増えてきました。
そこで新規採用ではなく、社員教育に力を入れる企業も増加の傾向にあります。
社員教育を行うのなら、助成金を活用するのも方法のひとつです。
本記事では、社員教育に使える助成金の種類と、活用でのメリット・デメリットをまとめました。
社員教育を実施するにあたっての参考として、ぜひお役立てください。
社員教育に使える助成金の種類
企業が社員教育に使える助成金を紹介します。
紹介するのは以下2つの助成金です。
- ・人材開発支援助成金
- ・キャリアアップ助成金
それぞれの概要をチェックしてみましょう。
1.人材開発支援助成金
「人材開発支援助成金」は、正社員の人材育成やスキルアップに活用できる助成金です。
制度について、厚生労働省では次のように紹介しています。
人材開発支援助成金は、事業主等が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です
(引用:人材開発支援助成金|厚生労働省)
人材開発支援助成金のコースは以下の5つです。
- ・人材育成支援コース(職務に関連した知識や技能を習得させるための訓練や正社員化を目指す訓練などが対象)
- ・教育訓練休暇等付与コース(有給教育訓練等制度を導入し、労働者が当該休暇を取得して受けた訓練が対象)
- ・人への投資促進コース(デジタル人材や高度人材を育成する訓練や労働者が自発的に行う訓練などが対象)
- ・事業展開等リスキリング支援コース(事業展開にともない新たな分野で必要となる知識や技能を習得させるための訓練が対象)
助成金の対象として認められるためには、研修計画について厚生労働大臣からの認定が必要となります。
2.キャリアアップ助成金
「キャリアアップ助成金」は、正社員以外を対象としている助成金です。
有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者(以下、「有期雇用労働者等」という。)の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成するものです。
(引用:キャリアアップ助成金|厚生労働省)
支援制度は2種類で、さらに細かなコースに分類されています。
- ・正社員化支援……正社員化コース・障害者正社員化コース
- ・処遇改善支援……賃金規定等改定コース・賃金規定等共通化コース・賞与・退職金制度導入コース・短時間労働者労働時間延長コース
活用にあたっては、実施日の前日までに「キャリアアップ計画」等を作成して提出する必要があります。
社員教育に助成金を活用するメリット
社員教育の実施にあたって助成金を活用する代表的なメリットは次の2つです。
- ・社員教育にかかるコストを抑えられる
- ・社員の知識や技術の向上につなげられる
外部の業者に研修を委託する場合には外注費が発生します。
しかし助成金が活用できればコスト削減が可能です。
たとえば、中小企業が人材開発支援助成金を受けるなら、受講料総額の30~60パーセントが経費助成の対象となります。
そのため社員教育にかかるコストを大幅に抑えられるでしょう。
助成金を活用して社員教育を実施すると、社員の知識や技術の向上につなげられるのも大きなメリットです。
社員の知識や技術が向上すると、ゆくゆくは企業の成長へとつながります。
さらに社員のモチベーションを上げられると、離職率の低下にもつなげられるでしょう。
社員教育に助成金を活用するデメリット
便利な助成金ですが、活用によって考えられるデメリットもあります。
社員教育で助成金を活用する場合には、特定の要件を満たさなくてはなりません。
要件を満たすために、労働時間の短縮や賃金アップが必要となる企業もあるでしょう。
しかし助成金活用のために新たな制度を設けた場合、廃止しづらくなってしまうのがデメリットです。
制度を廃止してしまうと、助成金の返還を求められる場合もあります。
従って、社員教育自体のコストは抑えられるものの、全体的に見ると企業の負担が増える場合もあるのです。
そのため助成金を活用するにあたっては、知識のあるプロに相談したうえで申請を行いましょう。
社員教育には助成金の活用がおすすめ
新たな制度を設けると廃止が難しいというデメリットはあるものの、社員教育を行うなら助成金の活用がおすすめです。
自社でも助成金を活用した社員教育の実施が可能であるか、ぜひチェックしてみましょう。
社員教育を外部の業者に依頼すると、助成金活用についてサポートを受けることも可能です。
助成金を活用した社員教育については、弊社がご相談を承っております。
役職やスキルに合わせた研修の実施が可能となっておりますので、ぜひご相談ください。